逆算の作曲法
曲の構成を知る
曲の構成とは
曲にはどのように曲が形づくられているかという「構成」があります。
一般的な邦楽ポップスであれば、
Aメロ-Bメロ-サビ
ダンスミュージックや洋楽などでは、
バース-ブリッジ-コーラス
と言われたりしますね。
曲全体での構成を見ると、
ポップスの場合
イントロ-Aメロ-Bメロ-サビ
Aメロ-Bメロ-サビ
インター(間奏またはDメロ、もしくはBメロ)
サビ-アウトロ
ダンスミュージックの場合
イントロ(ボーカルアドリブなど)
バース-ブリッジ-コーラス
バース-ブリッジ-コーラス
インター(間奏またはブリッジ)
サビ-アウトロ
というように音楽的な塊を繰り返して曲は成り立っています。
曲の構成についてのバリエーションなどはこちらで説明しています。
曲の構成
作曲は曲の最後から作れ
曲はどこから作るのがベストなのか?
理想は曲の最終到達点から作るのが作曲の真髄と言えるでしょう。
つまり、最後から逆算して曲を形にしていくのです。
起承転結で言えば「結」から作るのです。
アマチュアがやってしまいがちな制作方法として、頭から順に曲を作ってしまうということがあります。これは至極当たり前な作り方だとは思いますが、画家で言えば何も考えずにいきなりキャンバスに絵の具を塗っていくようなことなのです。
画家は絵を描き始める時に最終完成型を明確に想定して取り掛かります。描いていくうちになんとなく完成に近づいていくということは決してないのです。もしそれで出来たと喜んでいるなら、ただの自己満足か勝手な思い込みということになってしまうんですね。
最初に「最終到達点」を明確にする
-最初に最後を作れ
作曲においても、これに尽きます。
その最終到達点に「いかにして向かっていくか」
これがつまり曲を作るということなのです。
逆算の作曲法は最も的確にそして素晴らしい音楽を生み出していける方法なのですが、まったくの初心者にはなかなか難しい制作法ではあります。
だからといって、なんとなく頭から順に作っていって、結局どこかの箇所で煮詰まってしまって「やっぱり作曲は難しい」と挫折してしまう人が多いのも確かです。
そこで、ポップスであれば「サビ」から作ることをお奨めします。ダンスミュージックであれば「コーラス」から作るのです。歌のないインスト曲であれば、「メインパート」ですね。
サビを「どう表現したいか」
そして「どのようにメロディーを終わらせたいか」
この2つを頭に入れて作曲をしてみてください。
プロの作曲家は「どのように曲を終わらせるか」ということにエネルギーを注ぎます。曲をどのくらいのエネルギー量で終わらせるのか、コード的な帰結なのか、メロディーラインとしての帰結なのか、サウンドベースでの帰結なのか、「どのように曲を終わらせるか」という最初に作った到達点に向かって、どのように曲が始まり、どのようにメインテーマを支え、どのように曲を盛り上げるかということを逆算して作曲しているんです。
でもそれが難しいというなら、とにかくサビばかりを作ってみてください。どれもサビだけの作りかけで構わないから、何曲もサビだけ作るのです。
そのサビを木だとするなら、木をまずは1番先に作って、枝葉となるAメロやBメロを後から作っていくのです。その枝葉はあくまでもサビを支える脇役です。脇役ですが主役にエネルギーを送り込むとても重要な役割を担っています。木も葉っぱからエネルギーをもらっていますよね。木だけでは枯れてしまいます。そして枝も葉っぱも木から生まれてくるということを是非思い出してみてください。
多くの人が曲を枝葉から作ってしまうから、何度やってもいい曲を生み出せないんです。映画なら最終局面から脚本を書くように、曲を最終局面から作っていくことを是非取り入れてみてください。
そのためには、まずはコードの勉強が欠かせません。音符や休符の妙や、音程移動の仕掛けも知らなければなりません。
なんとなく作曲を始めてしまって結果的に挫折してしまうよりは、しっかりと作曲の何たるかを知れば、おのずと曲は生まれてきます。いや、曲を生み出したくて仕方なくなるはずです。それが作曲の醍醐味でもあるのです。
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