コード進行  マスター
 

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音楽制作会社ネクスト・デザイン

 

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半音階的進行

 
 
 
コードの転回形を利用してベースラインを半音ずつ下げていく、とても特徴的なコード進行です。
 
 
 
まずは、わかりやすい所から行きます。
 
 
 
・プリンセス・プリンセス 
「ダイアモンド」
 
 
という曲があります。
 
 
だいぶ昔の曲ですが、半音階的進行を使ってヒットした曲です。
 
昔の曲の方がサウンドの脚色が少なくコード進行の教材として向いているので公式動画より引用させて頂きましたが、時代が変わってもコード理論にはまったく変わりはありません。
 
 
 
サビ部分
♪ダイアモンドだね Ah いくつかの

|C|Em7/B|Gm/Bb|F/A|
|Fm/Ab|C/G|D/F# D7|G7 F/A G/B|
・・・

 
 綺麗にベースが下がっていきます。
 
メジャーキーの明るさと、半音移動していくための感傷的な響きが同居しているかのような音です。
 
 
 
さらに一歩進めて
 
 
セリーヌ・ディオンの名曲に「To Love You More」があります。
 
 
 
 
この曲にも半音階的進行が使われていて、曲のバース部分(Aメロ)にこのコード進行が見られます。
 
 
Aメジャー表記
 

|A|A|E|E|F#m|F#m|
|D|E7/D|A/C#|Am/C|
|G/B|Gm/Bb|Dm/A|A|
|Esus4|E7|

 
 
非常にエレガントで、流麗な響きを生み出していますよね。ワンステージ高いレベルにあるポップミュージックを形にしています。
 
 
 
さらにこの後、サビ部分につながっていくわけですが
 
 
サビのコード進行は
 

|A|E|F#m|C#m|D|A/E E7|A|

 
 
 
そうです。
この進行はカノン進行ですね。
 
 
複雑な響きを歌の導入部分に持ってきて、メインテーマは明快なカノン進行で高らかに歌い上げる。
 
 
非常に精密に、緻密に作り上げられた楽曲だということがわかります。
 
まさに計算された楽曲です。
 
 
 
 
かのモーツァルトやワーグナーも愛した半音階的進行。
 
 
 
 
半音階的進行はメインテーマを立たせる脇役としても使えますし、またメインテーマそのものにも使える非常に有効なコード進行です。