コード進行  マスター
 

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音楽制作会社ネクスト・デザイン

 

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期待感・増幅進行

 
 
期待を引っ張ることで、気持ちよさを増幅させるコード進行
 
 
それはズバリ
 
 
 

|Am|Em|F|G|

 
 
です。
 
 

|Am|Em|

 
で期待感をあおるようなメロディーを作ります。
 
 
そして
 
 

|F|G|C|
 
または
 
|F|G|Am|

 
 
でキメとなる盛り上がりを作ります。
 
 
 
ややこの変形バージョンですが、わかりやすい例としては、華原朋美の「I Believe」 でしょう。
 
 
 
 
♪ 輝く白い恋の始まりは

|Am|Em|FG|C|

 
ここでは後半の|FG|C|も期待感をあおる装置として使っています。
 
「恋の始まりは」のメロディーラインを下にさげることで、まだ焦らしているわけです。
 
 
♪ とてもはるか 遠く昔のこと

|Am|Em|FG|C|

 
ここもこの進行で、最も盛り上がる赤字の箇所を|FG|C|にハメ込んでいます。
 
「とてもはるか」で最も高いノートに行きますが、「昔のこと」での最も高いノートにこそ切なさを感じるはずです。
 
 
 
これは時代を超えて、有効なコード進行です。
 
上下の振幅が、曲に感情をもたらし、聴き手に感動を与えるのです。
 
 
 

 山を作りたいなら、必ず谷を作れ

 
 
 
この「コードフォーメーション」では、
他に鬼束ちひろ 「月光」などがあります。
特に終盤の歌メロの盛り上げ方などはぜひ聴いてみてください。
 
ちなみに小室進行と同様にコードが一巡する合間に
オンコード「G/B」を挟み込むと情緒豊かに聴こえてくるはずです。
 

|Am|Em|FG|C G/B|
|Am|Em|FG|C G/B|
|Am|Em|FG|C G/B|
|Am|Em|FG|C  終止

 
 
音楽は強弱やコード進行、曲構成などの「振幅」で出来ています。
「山・谷」と言い換えることが出来ますが、
アマチュアのうちは「山」ばかりに意識が行きがちです。
 
何曲作ってもいい曲が作れない・・・
 
「山」を作ったつもりが、次のセクションも「山」、
その次も「山」、最後までどれも「山」になってしまい、
結局ただの「平坦」になっていることに気付いていないからです。
そもそもその「山」が本当に理に適った「山」になっているかも心配なところです。
 
 
「山」を作るには必ず「谷」を考えるのです。
 
 
ほとんどの音楽はこの「山・谷」で出来上がっています。
EDMやテクノだって「山・谷」で成り立っています。
 
 
 
そして、音楽の振幅を作っていくときは、音楽理論やコード理論、音のセンスや感性、サウンドやミックス、それらを巧みに組み合わせて音を作りあげていくことが大切です。
 
プロはみんな、曲を作る時に迷いません。
スナイパーのように、獲物を狙う狼のように一撃必殺です。
 
作っていて迷うということはまだまだ研究が足りていないか、どこかでボタンを掛け違ってしまったか、何らかの問題がありそうです。
 
 
 
 
コードで振幅を作りたい時は、
この進行が一番簡単なのでぜひ覚えておいてください。