エモい系進行
「Bm7-5」のエモーショナルなパワー
古いコード進行ですが今だからこそ、紹介しなければならないコード進行があります。
それは、映画のタイトルと同名の曲
「セーラー服と機関銃」
です。
80年代の名曲ですが、時を超えてリメイクされるくらいの曲です。
現代はサウンド重視の音楽制作が主流です。しかし、かつてはサウンドやジャンル感よりもメロディーラインが最重要視されていた時代がありました。
やがて時代はめぐり、メロディー回帰の時代がやってきて、最新のサウンドと組み合わされるような日がやってくるでしょう。
その時のために、ここに「セーラー服と機関銃」のコード進行を挙げておきます。
サビ部分
|Am|Am|Dm7|Dm7|Bm7-5|E7|Am|
この繰り返しです。
そして Bm7-5 というコードが登場してますね。
(ビーマイナー・セブン・フラット・ファイブと読みます)
E7の子分みたいな役割です。
Bm7-5はとてもE7に行きたがるコードでもあります。
E7の力や機能性を、Bm7-5は一層引き立てる力を持っているのです。
E7の特性については、孤高のE7 を参考にして頂ければと思います。
ダイアトニックコードの中でも最も脇役として注目されにくいコードですが、
曲に色気を出す役割を担っています。
Bm7-5があるとないでは、メロディーの響き方が全然違います。
心に切なく響くのです。
そしてこの曲は、他にもコード進行の観点で学ぶべき点が多いです。
例えば、Aメロは
|Am|G|FM7|E7sus4 E7|
の順次下降パターンですが、E7sus4 E7という動き方に、
曲を切なく聴こえさせる魔法が掛けられています。
Em ではなくE7です。
そしてBメロは
|Dm7|Dm7|Am|Am|
|Bm7-5|Bm7-5|E7sus4|E7|
Dm7というサブドミナントFの代理コードは、
より曲を切なくさせる演出に一役かっています。
FではなくDm7を使うことで切なさを増幅させているのです。
サビの直前はE7、サビの頭はAmですが
E7→Am という動きは、いい曲を生み出す魔法でもあって、
「サビ行きますよ感」を強く出してくれるコード進行なのです。
コード進行
STEP 0
初心者のためのコード進行
STEP1
日本人が好きなコード進行
STEP 2
曲のレベルを
上げるためのコード進行
STEP 3
プロレベル
※コード表記はわかりやすくするために、Cメジャー(Aマイナー)表記になります。